狭隘(きょうあい)空間における救助救急・医療活動の訓練を実施しました。

 江津邑智消防組合では、平成27年10月26日、27日の2日間で、岡山市消防教育訓練センターで開催されたCSRM(狭隘空間における救助・救急・医療活動)へ職員2名を派遣し、震災時に消防士に求められる専門的な知識と技術を学びました。

 近年、震災や水害等の自然災害は世界各国で頻繁に発生しています。今回の訓練は、震災等で建物が崩壊し「狭い空間に取り残された要救助者」を捜索し発見することと、発見した要救助者を救助するために必要な計画を立て、最良の方法で救出することを目的に実施されました。

シナリオ

 要救助者を外部から発見後、装備を調えた隊員が瓦礫の中を捜索し要救助者の元へ救助に向かいます。限られた開口部から進入して行き、要救助者に接触していきますが、狭い空間に進入していくことは隊員にも多くの危険が伴い、多大なストレスが発生します。

情報管理板

 狭い空間に入った隊員は、内部の状況をホワイトボードに記入し、内部の危険箇所や道順を共有します。要救助者に接触した後、限られたスペースの中でブルーシートによる保温を実施します。場合によっては医師による処置が行われることもあります。

保温方法

 2日間の訓練を終え、全国から集結した隊員と気持ちは一つとなりました。今後も災害に備えた訓練に参加し、江津市民の皆様の尊い命と見つめ合っていきたいと思っています。

CSRMとは?

 Confined Space Rescue and Medicineの略で、日本後では「狭隘(きょうあい)空間における救助・救急・医療活動」と訳します。

 震災などにおいては、建物の倒壊や座屈による救助事案が多数発生することが予測され、その救助事案の中でも「発生率が高く、さらに時間が経過した後でも救命率が高い」事案として「倒壊建物内の狭隘空間における脱出不能要救助者の救出活動」があげられている。この狭隘空間における脱出不能者を救出する活動をCSRMといいます。